くろば温泉と五箇山民謡の里の周辺


くろば温泉 (くろばおんせん)

世界遺産菅沼合掌造り集落から国道156号線を上梨・砺波方面に車で約2分。ダム湖に面し、四季折々に風景が変わる絶景露天風呂、内風呂、サウナ・水風呂も完備。弱アルカリ性・低張性の温泉は神経痛・筋肉痛・関節痛などに効能あり。

2階には五箇山の郷土料理も堪能できるお食事処「吟奴」もあります。

 


お小夜塚 (おさよづか)

江戸時代、17世紀後半(元禄時代)、故郷 能登七浦での奉公からかどわかされて遊女となった「お小夜」は、加賀藩の武士たちの風紀を乱したとの罪により、流刑の身として小原集落の庄屋にあずけられました。遊芸の技を嗜んだ「お小夜」は、村人たちに唄や踊り、三味線などの芸事を教え親しまれましたが、秘境の寂しさの心の慰めとはならず涙の日々を過ごしました。そのうち隣村の青年 吉間と恋に落ち、人目を忍んで逢瀬を重ねた場所が「女郎ケ池」のほとりです。やがて「お小夜」は身ごもり、流刑人の身であることの理非と愛の絆の苦悩に耐えかねて、庄川に身を投げ、若い命を絶ってしまいました。村人はこの悲劇をいとおしみ、お小夜塚を建てた。「お小夜」を讃え、民謡「おさよ節」は今日に唄い継がれています。


民謡の里 (みんようのさと)

長い歳月、閉ざされてきた五箇山では、心の慰めを唄に求めて、人から人へ口伝いに唄を受け継いできました。哀調を帯びた旋律が多いのは、平家落人伝説に由来するためともいわれますが、伝承由来の諸説に導かれながら、人はなお、調べと踊りの世界へと駆りたれられてゆきました。民謡の宝庫といわれる五箇山、悲恋物語・お小夜伝説の背景の地に、唄と憩いのひろば「民謡の里」があります。五箇山民謡が流れる小道をそぞろ歩けば、緑やせせらぎにふれるひとときに心も和みます。